故宮で麻雀文化の大発見
麻雀博物館 野口恭一郎理事長
発見の意義と麻雀交流の未来を語る(後半)
記者 ところで麻雀は「人類が生み出した最高のゲーム」と言われ、毛沢東も「中国人民の三大遺産の一つ」と述べています。
野口 麻雀には奥深い競技ゲーム、文化·歴史、人の交流という三つの要素があり、それら全てが魅力です。頭脳ゲームである麻雀はレクリエーションとしてストレス解消·健康増進ができ、また麻雀を通じて文化や歴史を調べる楽しみもあります。家族、友人、国と国との交流も深められ、麻雀を「家族の絆を強めるゲーム」と言っている人もいます。
記者 しかし麻雀を含めて「遊ぶ」ことをマイナスに考える人います。人生にとって遊びも本来大切だと思いますが。
野口 麻雀について言えば、子供の時は麻雀で遊ぶことを通して、忍耐、努力、勇気、決断、推理といったことを学び、それは人格形成にも役立ものです。また、大人になれ
ば事業をするなど何かの何かの際、人生哲学にも活かされています。組み立てて、互いにやり取りして、最後にどう完結していくかー麻雀は人生に似ています。
記者 困難に直面しても乗り越えて、また新しく人生のストーリーを続けていく…。麻雀の精神として、品格を養うべきこと、順調な時に喜ばず、不調な時は逆に憂えないこと、また穏やかに上品に振舞うべきことなどが挙げられています。まるで人のあるべき姿のようですね。
野口 麻雀というと戦後混乱期のバクチ的なイメージを持つ人も多いですが、時代とともに賭けない「健康麻雀」が流行って来ています。かつての碁や将棋が「賭けない」イメージのものに変わっていったの同様に、麻雀のイメージも穏やかに変遷していくと考えています。中国も麻雀を世界文化遺産に申請しようとしています。
記者 麻雀本来の精神·思想が広まっていけば素晴らしいことですね。今後どのように麻雀文化を発展させていきたいとお考えでしょうか。また、麻雀を通した今後の中日便化交流の展望とは。
野口 競技と文化の両面があります。まず競技の面では、1998年に麻雀の世界公式ルールができ、また2002年には駐日の絆により初の日本「麻雀選手権大会」を東京で実現できました。今後は中国、日本、アメリカ、ヨーロッパなど、それぞれの地で選手権大会を開催し、2年に一度世界大会を行っていきたいと考えています。その第一回目となる「2007年世界麻雀大会」を開催しました。文化の面では、北京の故宮博物院に麻雀展示室を作ろうとの話が出ており、四川省の成都からも博物館設立します。日本(麻雀博物館)、北京(故宮博物院)、寧波(麻雀起源地陳列館)と成都麻雀博物館ーー日中が力を合わせ麻雀文化を追求·普及していく。麻雀を通して世界の交流を深め、平和を目指していきたい。これが私の夢です。